鍾逸人さんの訃報を聞く

鍾逸人さんの訃報を聞きました。すでに台湾のメディアでは報道されていますが、2023年3月19日に天国に旅立たれたそうです。私は2010年4月に彰化県北斗のご自宅を訪ね、お話をうかがいました。台中の村上公学校時代の思い出、東京外語学校(のちの東京外大)でフランス語を学んだ日々、研数学館やアテネフランセ、特高とのやりとり、228事件、二七部隊の思い出、そして、政治犯収容所時代と出獄後のクロレラの話、ツォウ族の受難者・ウオングイヤタウヨガナ(矢多一生)とショウペンハウエルやヘーゲルについて語り合った話など、思い出深い逸話ばかりです。

また、話の内容だけではなく、とにかく力強さを感じさせる語り口が印象的でした。何度もお会いしたわけではなかったのですが、とても印象深い人物でした。今晩は執筆をはじめ、すべての仕事をストップし、取材メモと音源を引き出して、鍾さんを偲びたいと思います。どうぞ安らかにお休みください。合掌。

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